店頭精米で地域密着 自家製糠漬けが人気 

店舗をリノベーション(埼玉)
 埼玉県川口市の㈲栄三田中米店(田中輝雄社長)は店舗のリノベーションを行い、5月17日にリニューアルオープンした。昭和3年創業の今年で95年目を迎える同店は、JA川口駅から徒歩数分の商店街にある。店頭精米のスタイルを定着させながら、米屋ならではの商品も揃えるなどして地域の人に愛されてきた。現在は3代目の昭博さん(58歳)と香代子夫人を中心に店を切り盛りしている。2代目の田中社長(88歳)・夫人(84歳)も健在で、店頭に立つこともあるという。リニューアルした店舗は、店の扉をいっぱいに開いて、通りからも店奥の商品棚が見渡せるスッキリした配置となっている。正面には同店自慢の塩、水、ぬかのみを使った無添加の自家製ぬか漬けの樽を据えて、漬かった野菜がのぞき込める高さに。中央と横には特栽米を中心に全国の優良銘柄の玄米約20種類が並ぶ。1㌔から販売し、3分~7分搗きにも対応している。店頭精米機は、新しいタイワ精機のミニ精米プラント「COMEC NEO」を設置。  90年も受け継がれてきたというぬか床には、きゅうり、大根、なす、かぶ、きゃべつ、人参、大根葉など8種類が漬け込んであり、試食も用意して提供し、アクリル板で中が見えるため選びやすい。  コメは卸業者や市内米小売組合の協同購入で仕入れ、常時20銘柄を揃えている。イチオシ米は「幻の米」で販売する長野飯山コシヒカリ「ブナの恵」、完全無農薬の龍の瞳、宮城だて正夢など。最近は秋田サキホコレのリピーターも増えているという。毎週土曜日はマルシェを開催し、生産者から直接仕入れた野菜や生みたてたまごやカレーや、パン屋さんとのコラボした商品なども販売していく。